風景を泡立てて。♯1 / 須堂智子

はじめまして こんにちは。

Handmade Soap design & Labo「Lokahi Lani (ロカヒラニ)」  主宰の須堂 智子です。

手づくり石けんの講師をしています。

私は2人の子供の母親ですが、石けんもまた、私にとっては子どものようなもの。自然の恵みに感謝して素材を丁寧に混ぜ合わせ、そっと見守りながら熟成させて、大事に育てます。

自分でつくる石けんは何が入っているか材料も明確。それはとても安心、安全なことです。Cold process コールドプロセス法という製法でつくる石けんは火を入れず、そのかわり時間と手間が少しかかりますが、素材の成分をそのまま石けんに残すことができる素晴らしい手法です。

つっぱらず きめ細かい泡に包まれるしっとりした洗いあがりは 顔はもちろん全身に使えます。香りや色彩にも癒され、自分の感覚を頼りに素材のよさを感じながら手を動かすことはとてもクリエイティブです。

使い心地はもちろん、何よりつくる私自身がそれに魅了され、仕事として続けてきました。石けんをつくる時間、できあがりを待つ時間、使う時間。石けんと向き合う時間そのものが、自身を慈しむ時間だな、と思うこの頃です。

この連載では、私が日々製作する石けんの写真とともに、その石けんに使われている多様なオイル、食用にも使われる素材、薬草やその薬草から抽出されるエッセンシャルオイルのお話、そして、石けんを作る日々の中で感じた自然の癒しの力や環境のことなど、日々の気づきを綴っていきます。

「石けんって自分でつくれるの?」

「手づくり石けんをつくっています」と言うと、こんなお声をいただくことが多いです。かつての私もそうでした。毎日使うものだから お肌にも地球にもできるだけやさしいものがいいな。そうは思っても、一体どうやったらつくることができるのかは、わかりませんでした。 

まだ子どもたちが小さかった頃 季節を問わず乾燥肌でよく皮膚科に通っていた時期がありました。食事はもちろんだけど、他にできることはないかな、と、手づくり石けんの本を手にとったのが最初のきっかけでした。でもそのときは 自分でつくるまでには至りませんでした。数年後 とある雑誌に「食べられるオイルでつくっています」という文章と共に、とある手づくりの石けんが載っていました。

色彩といい、滑らかな石けんのその美しさに心奪われた私は、その石けんをつくっている相手に早速電話をかけました。その人こそ、後に私の師となる方。そんな出会いを経て、今があります。

植物やその土地に息づく素晴らしいエネルギーを取り入れていくことやココロとカラダ両方を癒し整えること。それは自然な自分に還ること。手づくり石けんも似ているな…と思います。


ハワイでのワークショップをきっかけに、自宅サロンを開設

石けんをつくる楽しさに魅了され 次第にお肌の調子も戻りつつ薬なしでも過ごせるようになった子どもたち。いつしか、自分でも、石けんのワークショップをやってみたいと思いようになりました。ちょうどその1年前に、ハワイへ訪れる機会があり、サンセットの美しさに魅了された私は、ハワイでのワークショップを夢見るように。

ある日その話を友人にしたところ 「ハワイに知り合いが住んでるよ」と。そしてハワイに住むその方に 石けんをつくっていること、これから活動していきたいと思っていることを伝えると、「うちで開催すればいいよ!メンバーは私が集めるから」との返事。 なんとその日のうちにハワイでのワークショップ開催が決まりました。それから半年後の2016年の夏、日本の薬草 月桃を取り入れた初のワークショップをオアフ島で開催することができたのです。


石けんは、まるで、その人の心を映す風景画のような存在

石けんの製法は同じでも、材料の違いはもちろんですが、香りのブレンドや色合いのバリエーションで、100人100通りの石けんが生まれます。四角い石けんは、それぞれのつくり手の心を映す風景のようです。

私のSNSの投稿を見た方からも、日々感想をいただきますが、ひとつの石けんを前にしたその解釈もまたさまざま。その色のグラデーションに夕暮れの空を感じる人もいれば、朝焼けの海を思い浮かべる人もいる。あるいは、フルーツやケーキなど、食べ物を連想する人もいるようでおもしろいです。

できあがった石けんを見たときの素直な驚きとその極上の使い心地を、ぜひとも多くの人に味わってほしいーー。

そんな手づくり石けんの魅力を、この連載でお伝えしていければと思います。


★本連載は毎週月曜日に更新いたします。



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