Baby's coming! ♯1 / Saori

はじめまして。現在、総合病院の新生児集中治療室(NICU)で看護師をしている、Saoriです。この連載では、私が医療の現場で学んだ、妊活・妊娠・出産・子育てにまつわるあれこれをお伝えします。


-こんなに頑張っているのに、どうして妊娠できないんだろう。

-思い描いていた子育てと現実が全然違って、ギャップが辛い。

-早産児の育て方を悩んでいる。一体誰に相談したらいいの?


母子に関わる医療の現場で、悩みを抱えるたくさんの家族と向き合ってきました。

女性のライフスタイルが変化する中で、妊娠・出産・育児を取り巻く状況も多様化しています。

この連載では、皆さんがご自身に合った選択肢を見つけるヒントになるような情報を提供していきたいと考えています。

『ナースのお仕事』に憧れて、最短ルートで看護師に

はじめに、少し私のことを。

埼玉県深谷市出身、現在29歳。海とコーヒーをこよなく愛しています。

「早く社会に出て、何か人のためになる仕事がしたい」、私は小さい頃からそんな思いが強い子どもでした。

中学生の頃に、現状では最短ルートで看護師資格の取得ができる5年一貫制看護師養成高校の存在を知り、将来は看護師になりたいと思うようになりました。

ちょうどその頃テレビで放送していたのが、ドラマ『ナースのお仕事』。観月ありささん演じる新人ナース・朝倉いずみが、松下由樹さん演じる先輩ナース・尾崎翔子の指導を受けながら成長する姿を描いた物語です。

おっちょこちょいだけれど、懸命に仕事に向き合う主人公の姿に自分を重ね、看護師になる夢が目標に変わりました。

無事看護師養成高校に進学し、20歳で看護師資格を取得。

私が妊娠や出産に関わる現場を志したのは、高校の授業で実際の出産を見学したことがきっかけでした。命の誕生が奇跡であり、そして誕生した命から周りに笑顔が生まれることを体感。こんなすばらしい瞬間を手助けする仕事がしたいと、助産師免許取得を目指し助産師学校の編入試験を受けるも残念ながら合格できず… 兎にも角にも、臨床の現場で働くことになりました。

それでも、新しい命の誕生に関わる領域を志す気持ちは変わらなかったので、就職先には周産期母子医療センターがある大学病院を選び、そこで配属されたのが新生児集中治療室(NICU)です。


「どこに相談したらいいかわからない」NICUで出会った、たくさんの悩める家族たち

NICUでは、すべての命が五体満足で誕生しないこと、お母さんのお腹の中で生涯を終える子どもたちが存在することを知りました。自責の念で今にも潰れてしまいそうな家族、産まれてきた子を我が子と受け入れられない家族もいます。きれいごとではない、命の現実がそこにはありました。

働きはじめたころは、産まれたばかりの赤ちゃんのあまりの小ささと、命を預かることに恐怖といっていいほどの重責を感じ、日々恐怖心との闘いでした。

けれど次第に、小さな体で病を克服し退院していく姿を見る喜びが、プレッシャーに勝るようになりました。

近年、出産の高齢化に代表されるさまざまな要因から、早産児や低出生体重児が増えており、NICUの需要は高まっています。

そして妊活・妊娠・出産・子育てのそれぞれのフェーズで、相談する場がなく、孤立してしまう家族は少なくありません。

NICUを卒業してからも、赤ちゃんと家族の生活は続くのです。

その後、在宅看護を学ぶ機会もいただき、NICUを退院したあとの家族の実情を目の当たりにしました。

たくさんの赤ちゃん、お母さん、そしてその家族との出会いを通じて、「出産したらそれでおわり」ではなく、産まれた後のケアまで行うことができる場の必要性を痛感する毎日です。

病院だけで支援を終わらせずに、地域の中でどれだけ支援の輪を広げることができるかが、今後の母子看護の課題のひとつです。

「妊活」「妊娠」「出産」「子育て」はすべてつながっている

私の考え方のベースにあるのが「ホリスティック」。最近は医療や美容の分野で使われることが多いので、聞いたことがある方も多いと思います。

「ホリスティック」とは、ざっくりいうと「包括的な」とか「全体性」という意味。

医療においてはどこか一か所を「治す」という考え方ではなく、全体を整えることです。

そして妊娠・出産・子育ても、それぞれを個別の事象として捉えるのではなく、つながったものとして捉えること。例えば「子育て」はそれだけで切り離されたものではなく、妊娠前の体作りから始まっています。もっといえば、女性として健やかな身体でいることがすべての基盤となるのです。

そのあたりを、次回から少しずつお話ししていきますね。

また、最新の新生児医療の現場、NICUの世界、先輩ママたちの声など、私の経験を通じて得たリアルな情報もシェアしていきます。

さて、私はホリスティックな子育てを目指して、看護師として働きながら国際ホリスティックセラピー協会チャイルドボディセラピスト1級・チャイルドボディセラピストインストラクターの資格を取得しました。現在はNICUでの勤務と並行して、地域でベビーマッサージ講習なども行なっています。

今後はこちらの連載だけでなく、Hōʻailona主催のワークショップや、個人的に開業予定のサロンなどの活動も予定しています。

オンラインだけでなくオフラインでも繋がりながら、悩みを抱え込まずに、赤ちゃんと家族が一緒に成長していく場所を、皆さんと一緒に作っていきたいと思っています。


★本連載は毎月第1木曜日に更新いたします。




Hōʻailona

こころとからだを旅するWEBマガジン。

0コメント

  • 1000 / 1000