風景を泡立てて。♯2 / 須堂智子

Making Soap つくる時間

手づくりの石けんは、水とオイル、アルカリ剤(苛性ソーダ)でつくることができます。 お水やアルカリ剤の量と、どんな種類のオイルを配合するかでしっとりやさっぱりといったオリジナルの石けんをつくることができます。

私のつくる石けんは、そこにハーブや漢方、フレッシュの野菜や果物を取り入れたり、エッセンシャルオイルで香りを添えて色付けをして、デザインをすることも楽しんでいます。 

ひとつの作品をつくるのにかかる時間は1時間半ほど。その工程中にオイルと水とアルカリ剤をあわせる”鹸化”という時間があります。

それは、20分間、ただただ混ぜる時間。

一見地味ですが、型に流し込んだ後、1ヶ月の熟成期間を必要とするコールドプロセス法には、なくてはならない時間。石けんの出来を左右する大切な時間なのです。

この20分間は、長いなと感じる日もあればあっという間と感じる日もあるのが不思議です。 ときどき瞑想にも似ているなと感じることも。 


手づくり石けんに出逢い、自分の中の心地よさ、美しいと感じるものは何か?  

それを自身に問うことが増えたように思います。 

どんな香りが好き? 今日は何色な気分? というように。 

そしてもうひとつ。 

石けんづくりには 良い・ 悪い とか 正解・不正解 というようなジャッジメントはありません。 全てがありのまま美しい作品となり、それはまるで、その人のその時の心を映す風景画のような存在なのです。 

私はその世界がとても好きですし、大切にしています。 

そんな心を映す存在だからこそ、石けんをつくる時間は、ゆったり落ち着いて深呼吸をするように、 できれば予定を気にしないで没頭したい。心も部屋も整えて。 

まずはそこから石けんづくりのストーリーがはじまります。


★本連載は毎週月曜日に更新いたします。



0コメント

  • 1000 / 1000