虹の森から ♯2/ Sakura Lee

大地のベッド


Aloha Kakahiaka!

おはようございます。

わたしがこのコオラウ山脈に囲まれたマノアに暮らし始めて8ヶ月が経ちます。

とは言っても、マノアの小学校を挟んだ反対側に、彼の実家があり、

最初の頃はそこに住んでいたので、ここで暮らし始めて3ヶ月くらいです。

この緑に囲まれた新たなホームを、わたしたち家族は「森の家」と呼んでいます。


森の空は冬の間、白い霧雨、Tuahineに包まれています。

ハワイ語でトゥアヒネとは、マノアの霧雨のこと。クムフラが教えてくれました。

トゥアヒネとは、マノアの虹の美女カハラオプナの母の名前の事でもあります。

HAPAというバンドが、この母トゥアヒネが娘を想う気持ちを歌にしています。



そのトゥワヒネの白い空に、朝、昼、夕方にかかる虹。

この虹は私達の家のあるマノアの谷全体に高くかかったり、

または、谷に横たわるように虹が溜まっているようになったり。

そうかと思うと、川の前で遊んでいる1歳半になる娘、ナイアの上に小さくかかったり……。ここ、マノアでは虹が何処にでもいつでも私達の周りにあることを現象として見せてくれます。


年末年始は、森の家への引っ越しやゲストルームの準備でバタバタと時が過ぎていきました。最近ようやく少し落ち着いて、赤ちゃんもしっかり歩けるようになった2月、私たちは裏庭に、赤ちゃんが大好きで消費の多いタンジェリン(みかん)、オレンジ、パパイアなど、新たなフルーツの木を植えました。



こうやって無心に地面を掘って、土を触っていると

赤ちゃんもやって来て、嬉しそうに手伝ってくれます。

自然の森の中には触ってはいけないものや危ないものはそんなにないもので、

赤ちゃんを放ったらかしておいても、自分で枝や石や木の実を拾ったり

土をほじったりして、存分に充実した顔で遊んでいます。

土を体に塗ったり舐めたりもして…

きっと何か意味があってそれをしているのでしょうね。

建物の中にいる時は、私がとなりの部屋にいて、ドアが閉まっていると、泣きながら探します。

しかし外にいると、赤ちゃんは安心できる距離を自分で調整しながら遊んでいて

それがたまに10〜20メートル離れていても気にせず転がって遊んでいる事もあります。

私と赤ちゃんを囲む庭の自然。

人間と木々や植物、動物との有機的な繋がりが安心感を与えるのでしょう。


自然の無いところでは何か不安や焦りを感じることがあります。

それは、人間は本来、自然からの叡智と常に繋がって調和とともに共鳴して生きる存在だからだと思います。


私たちが庭でなにやら行動しているのを

鳥たちが囀りながら木の上からじっと観察しています。

山や雲や空も遠くの星もみています。

名前はわからないけれど、

最近は日本の鶯にも似た美しい声の持ち主が現れるようになり、

私が真似をすると返してくれるようになりました。


マノアの庭には沢山のミミズがいます。

土が豊かなので、もともとあったアップルバナナや、ウル(ブレッドフルーツ)、マンゴーの大木やスターフルーツ、マウンテンアップル、勝手に生えまくるタロイモ…etc

沢山の実りに恵まれています。

このミミズが私達の食べたフルーツの皮を食べてくれて、新しい土を作ってくれるので、

新たに土を買いにいく必要もなく...…。


引っ越して間もなくは、家の準備に加えて、2年間空き家だったこの建物と、その周囲の庭というか、森のお手入れ、剪定に追われていました。

剪定は、人間に任された素晴らしいお仕事だと私は思います。

木々や植物の距離やバランスを取り生態系の調和を生みだします。

その調和づくりの先には、

空いたスペースにぴったりくるギフトが必ずやってきます。

それが芳しいお花だったり、必要な薬草であったり、かわいい鳥の巣だったり……。

このスペース、調和づくりのお話は心にも通じるところがあると思います。


こうやってハワイで土と自然とコミュニケーションをすることを始め、

随分と長い間ホームシックだった私の心も、この地と少しづつ繋がりはじめました。

自然が与えてくれる癒しは素晴らしいものです。


私達は母なる大地のベッドの上にいる赤ちゃんなんですね。




0コメント

  • 1000 / 1000