栄養と料理・編集長ノート ♯3 / 浜岡さおり


大型連休ゆえに忙しかった人も、いまだかつてない一斉休暇でやっと休めた人も、明けて再びの日常を取り戻しているころでしょうか。私自身はふだんあまり会えない家族や友人と共に過ごす時間を持てて充実しましたが、一方で非日常でもあり、生活習慣を整え直しているこのごろです。

さて、連休に先駆けて前倒し進行をしていたこともあり、5月号を発売したばかりという気分が抜けないまま6月号の発売日を迎えました。

特集は「いつまでもおいしく食べたい」。

表紙では「大人むし歯と歯周病を防ぐ!」を目立たせていますが、つまり「おいしく食べる」ためには口の中のメンテナンスが重要〜!ということなんですね。

そんなこと、あたりまえ!と思う人はどうぞそのまま維持してください。そんなこと、思いもよらなかったという人には、この特集号がきっとお役に立てることでしょう。



今回の監修者は埼玉県三郷市で歯科医院を開業している歯科医師の深井穫博さん。口の中の健康状態と全身の健康状態の関係を研究しているかたです。歯が痛いとか、口内炎があるとか、口の中の調子が悪いときは、食事を楽しむことができませんが、ただそれだけでなく、その状態が続くことで栄養摂取の偏りが生じ、高齢者の場合では要介護リスクを高めることにもつながるといいます。


誌面でも聞いていますが、皆さんは自分の歯が何本あるか、把握していますか? 

歯の本数をなるべく多く維持することが、歯と口の状態、ひいては全身の健康状態を保つために重要なのだそうです。私自身、歯はあるのが当たり前と思っていたものですが、40歳代にもなると、むし歯や歯周病、不意に転んだりするなど事故も含めて歯を失う人が周囲で増え、入れ歯やブリッジ、インプラントの話題が身近になりました。

6月号の特集内容にも、虫歯がないのが自慢だったスタッフが、久しぶりの歯科健診で慌てた実体験が反映されています。



私は歯並びが悪かったので子どものころに矯正をし始めたものの、部活で管楽器を担当していたこともあり、矯正装置を入れていては演奏がしづらいと、途中でやめてしまったんですね。中途半端な状態で大人になりましたが、社会人になってわりとすぐ、高齢者歯科にかかわる企画を担当し、症例報告を見ているうちに、「今のうちに口の中の環境を整えておかねば」という気持ちが募って矯正治療を再開することに。

そのために抜歯したり、矯正中で口腔内の状態が不安定な時期にちょうどいい資料がなかった体験もあって、今回スタッフに「こんなのあったらいいな」とお願いしてできたのが、「お口のいたわり食」という料理企画です。

神奈川県の「さいま歯科医院」院長である齋間直人さん、管理栄養士の鵜池香織さんがご指導くださいました。口内炎があるとき、親知らずを抜いたとき、インプラントを入れたとき、歯周病の治療中、ドライマウスの改善、仮歯が入っているときなど状況に応じた食事のとり方を写真とともに解説しています。


歯並びが悪いとか、唾液が出にくいとか、元々の体質は簡単には変えられませんが、傾向がつかめていれば、悪い状態になる前に手を打てるというものです。今では特に痛いところがなくても半年に1回、予防歯科で口の中を点検してメンテナンスしてもらっています。

毎日ちゃんと歯を磨いているつもりでも、自分では見えないところ、気づかないことがあるものなんですよね。定期的に足を運ぶことで、つい安易な方向に傾いてしまう自分の習慣を正すきっかけにもなっています。



★過去の連載はこちらから。


0コメント

  • 1000 / 1000