Aromaクンクン ♯1/ 原田裕子

こんにちは。

アロマセラピストの原田裕子と申します。

この連載では、子供の頃から何でもクンクンするのが好きだった私が

香りの素晴らしさや不思議について、私自身の経験を含めながら、アロマテラピー観、健康観、自然観をお話していければと考えています。


今日はまず、この仕事に就くまでの経緯を簡単に。

小学校3年生のある日、学校から帰ってきた私が真っ先にクンクンしたのが、バナナのにおい。

「バナナのにおいがするーー!」と叫んだ私に母が一言、「鼻がいいね〜」

まさか母のその一言が、私を現在の仕事に導くとは思ってもいなかった頃のお話です。

そして月日は流れ、学校を卒業すると私は普通に一般企業に就職しました。業態は車が好きだったという理由で自動車メーカーです。忙しい会社ではありましたが、毎日楽しい日々を送っていました。


しかし、ある日突然違うことがやりたいという衝動にかられます。

そして、何をやりたいのか真剣に考えたとき、浮かんできたのが、バナナの話。

母親が何気なく言った一言を突然思い出し、思いました。

「そうだ私、鼻を使った仕事をしよう!」

今考えると突拍子もない話ではありますが、子供のころに母親から褒めてもらったその一言のお陰で私の香りとの関わりがスタートしたのです。


早速、香りについて学べるところはないかと探し、出会ったのが、ある調香スクールです。

ラベンダーや多くの精油に含まれている化学成分リナロールや、バラの香りに含まれているゲラニオールなど、単品香料の香りやその特徴を学び、実際にブレンドしていくという、ちょっと化学的な側面と、感覚器を駆使して香りを作り上げる過程が楽しく、あっという間に、香りの世界に傾倒していきました。


そして、しばらくの時を経て次に出会ったのが、アロマテラピー。


まだ日本にアロマテラピーが紹介されて間もない1989年頃、ちょっとだけ昔の出来事です。アロマテラピーには、香りに加えて、人に触れる楽しさ、からだや健康について考える楽しさ、植物や自然の素晴らしさなど沢山のエッセンスがいっぱい詰まっていました。その奥深いの魅力とたくさんのご縁やきっかけとともに、いつの間にか私は、香りの仕事、鼻を使った仕事に就くこととなったのでした。

今の私の仕事内容を少しお話しします。

1つ目は、香りに興味がある人や、香りを仕事にしたい方などを対象とする講師としての仕事です。精油の正しい使い方や精油についてはもちろん、プロになるために必要なトリートメントの技術、コンサルテーション技術、解剖生理学、精油の化学、香りの歴史など様々な分野の授業を担当しています。

2つ目は香りの製作、納品です。

基本的には天然の植物から得られた精油を用いる場合が多いのですが、香木など香原料を用いて線香や匂い袋など和の香りの発注をいただくこともあります。ちなみに和の香りづくりの技術をもつ人を「香司」と呼ぶことがありますが、これは良い名称だなと個人的には思っています。

3つ目が香りを用いたカウンセリング、教育、企業研修などです。

この分野はまだまだ新しい試みではありますが、香りの可能性を感じさせるこれからの分野だと思っています。

さてこんな私ですが、アロマセラピストをお仕事にしているためか、ものすごくナチュラルで素敵な生活をしているように誤解されてしまうことがあります。

しかし、残念ながらそんなことはなく、時に家族と大げんかをし、時にお酒を飲んで羽目を外し、時にジャンクなものも楽しんでいただきます。

もちろん病気することや不摂生でダメージをくらうこともあります。そんな私を幾度となく助けてくれたのもまた、香りでした。本当に感謝です。


最後に。

植物の香りには様々な成分が含まれています。

私たちは、その恩恵をいただいているということになるわけですが、

この香り成分は、言葉を換えれば、植物が厳しい自然界で生き残るためにやむをえず身につけたある意味”武器”のようなものであったりもするのです。つまり、香りは

非常に魅力的でありながらも、時に厳しく残念で、はたまた面白くおかしい特徴もたくさん持っていることになります。

疲労やストレスを強く感じ、心身のバランスが整わないときなど色々な場面で私たちの大きな味方になってくれるアロマの世界。

私がそうだったように、読者の方々が、この連載を読み進めていくうちに、ますます香りが大好きに、ますます自然が大好きに、ますます自分が大好きになっていただけるように、「香り」にまつわるお話を、ときにユーモアを交えて発信していけたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。



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